入り組んだむし歯の取り残しを、ダイレクトボンディングで治す
今回は、二次虫歯のダイレクトボンディング治療を解説します。

真ん中の歯の右端に、小さなプラスチックが詰めてあります。

ラバーダムをしてから、プラスチックを外してその奥の虫歯も取り切りました。
一見すると、歯の右側部分が三角形に失われただけに見えますが、
↓横から覗き込むと、

削ってできた穴は、部分的に深い丸い形になっています。
↓解説図↓

囲まれた部分に、矢印の向きで中に入り組むように虫歯が進んでいました。
咬み合わせ側の歯が屋根になるような形で、虫歯は内側へ進行しています。

↑このアングルで見ると、三角形部分だけを削ったように見えますが、中ではグレー部分まで虫歯が入り組んで進んでいたため、その形に削ることになったわけです。
今回、過去に治療が済んでいるのに、その奥の深い部分に虫歯があったのは、
当時、入り組んだ奥の部分のむし歯を取り残していたため、と考えられます。
虫歯を取り残さないために必要なこと
虫歯は奥深くまで、複雑な形で進むこともあります。
そうした複雑な形の虫歯を、全て取り切るためのポイントは単純です。
よく見て確認して、見逃しのないようにすることです。
患者様からすると、え?そんなこと?と思われるかもしれませんが、「見る不足」による治療の質の低下は簡単に起こります。
よく見るためには、
- 高倍率ルーペと強いライトや、マイクロスコープを用いる
- 観察するときには、よく乾燥させる
- ミラーテクニックによって直接見えない部分を確実に見る
- ミラーで見るときに、一方向ではなく複数方向からの視野をとる
- 反射率の高い表面反射ミラーを使う(鏡に種類がある)
- 上記を確実に行うために、診療時間の確保を行う(短時間診療では限界がある)
このような「よく見る」ことへの配慮が、歯科治療ではとても重要です。
治療を繰り返した歯の将来
歯は治療回数が増えれば、その分だけ削る量が増え、寿命に影響が出ます。
そのため、治すならば毎回「その治療が最後になるように」、あらゆる手段を尽くす必要があります。
もし、治療のたびに何かしらのマイナス点を残すと、それが原因で数年後に再治療を行うことになります。
そのように治療を繰り返せば、ご自身の歯はどんどん小さくなり、治療によって歯を復元できなくなったり、最終的には割れてしまい、抜くことになります。
50代から70代でその抜歯を迎えることが多いので、その頃には「歳をとると歯が悪くなる」と感じられがちですが、
それは、加齢変化によるものではなく、過去の治療の繰り返しの結果なのです。
最小限の削る量で治せるダイレクトボンディング
今回の治療では、歯の奥まで進んだ二次虫歯を最小限で削った後、ダイレクトボンディングで治しました。


斜めから


ダイレクトボンディングは、虫歯治療の中で削る量が最も少なく、小さいむし歯なら、当院では第一候補に挙げられる歯に優しい治療法です。
ただし、ダイレクトボンディングは接着のための厳密な治療ステップを正確に行う必要があり、技術に左右されやすい治療法でもあります。
これからも歯の寿命を伸ばすための、より質の高い治療を提供できるよう、技術と知識の研鑽を積んでいきます。
皆さまが快適なお口と健康な体で、楽しい毎日を過ごせますように
YF DENTAL OFFICE
名古屋市千種区池下 ナゴヤセントラルガーデン内
歯周病治療、精密根管治療、審美歯科、セラミック治療、インプラント、ダイレクトボンディング、歯の移植、予防歯科、総合治療
「大切な歯をできるだけ削らない、歯と神経を残す」歯医者|YF DENTAL OFFICE
