歯科治療とコミュニケーション(前編)
こんにちは。
歯科治療を受ける中で、不安なことはいろいろと出てくると思います。
痛いの?この先どうなるの?期間は?お金は?などなど。
それを解消するのは、歯科医師や歯科衛生士、その他スタッフとのコミュニケーションでしょう。
歯科治療の中でのコミュニケーションの役割はとても大きいです。
ゆっくりお話ししながら治療を進めるのが理想ですね。
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不安の原因
歯科治療の相談サイトで皆さんの悩みを読ませていただくと、
本当にいろいろなことでお悩みです。
そして、その不安や悩みの原因は、医学的なことももちろんありますが、
突き詰めると、コミュニケーション不足であることが多い気がします。
先生とのコミュニケーションがもう少し取れていれば、
悩まなくて済んだのではないか、と。
患者さまは大変
しかし、治療に関する説明は、ただでさえ難しい専門領域の内容。
そして、先生と患者さまの元々の知識や感覚のギャップがとても多い上で、
説明を聞いて理解する必要がありますよね。
私が言うのも変ですが、
患者さまは、本当に難しいことを乗り越えなければいけなくて、
とても大変だな、と毎日感じています。
だからと言って、必要な説明を削っていいのかというと、
結局は患者さまの不利益につながることもありますから、そういう訳にもいきません。
ですので、
患者さまにはできるだけ楽に、治療内容の理解をしていただけるように、
説明には十分な時間とツールを使っています。
(患者さまのお口の写真、同じ症状の治療例、イラストなど)
患者さまの納得がない限り、次のステップには進みません。
治療内容の説明
治療内容に関しては大切な部分ですから、
- 複数の治療法の、それぞれのメリット、デメリット
- 将来予測されるリスクと、それを最大限回避するために必要なこと
- 現時点で治療を選択しない場合、将来発生する問題と対策、その時期
などを、多面的にお伝えしています。
たとえ、抱えている問題の治療の難易度が高かったり、再発傾向が強い場合でも、
それを知っていて結果が起こるのと、知らずに後から内容を聞かされるのでは、
全く別物です。
そのためには、必然的にお話しする内容のボリュームも、増えてしまう傾向にあります。
それをできるだけ噛み砕いて説明するのが、私たちの仕事です。
(削ぎ落としすぎず、難しすぎず…、それが難しいのですね。)
必要な時間
このように患者さまにとって必要な情報を、十分にお伝えさせていただくためには、
時間が必要です。
そのために、初診時には1時間のお時間をいただいております。
(初診につきましてはこちらの記事もご覧ください。)
また、カウンセリングには、30分−60分のお時間をいただき、
そのためだけのご来院をお願いすることもあります。
治療を進めるにあたり、患者さまの利益になる必要なステップだと考えております。
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今日はコミュニケーションのお話の前編でした。
・患者さまの不安の解消、納得のためには、コミュニケーションがとても大切
・患者さまの利益のためには、お伝えする内容が多かったり、時間も必要
・理解しやすいように、私たちはできるだけの努力をします
という内容でした。
次回後編では、
患者さまとのコミュニケーションを通して見えてくる、
とても大事な部分についてのお話です。
私が患者さまとの関わりの中で、最も大切にしていることです。
皆さまがお口のストレスなく、人生を楽しめますように
藤井歯科医院・副院長
藤井芳仁