むし歯を一度治すと、再発を繰り返すのは仕方ないこと?
こんにちは。
2024年が2ヶ月が過ぎようとしていますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は去年に引き続き、週3−4回のスポーツジム通いを今年も続けています。
今日は、先日ジムで聞こえてしまったある会話で悲しい気持ちになったことがあったので、そのお話を書こうと思います。
職業柄、お口に関する話は耳が拾ってしまいます。
Aさん:
「歯医者で神経取ったんだけど、そうすると歯が弱くなるんだってさ。
そこからは回復することはなくて、どんどん悪くなっちゃうらしいよ。
そんなことは知らなかったから、今までは神経取ることは何とも思ってなかったけど、その話を聞いて、今まで神経取った歯もやばいってこと?って心配になったんだ。
そんな大事なことを知らずに治療受けてたことにショックでね。
これからは気をつけなきゃいけないなって初めて思ったよ。
そんなこと知らないよね?知ってた?」
Aさんの担当の先生は、神経を取ることの意味や、将来への影響をちゃんと説明してくれたんですね。
Aさんは、歯についての大切な内容を知ることで、ご自分のお口を大事にする意識に気付けて良かったですね。
ただ、初めて神経を取るときの先生にも、理解できるように話して欲しかったですね。
会話に戻ります。
Bさん:
「僕は、神経取ったことないから、それはよくわからないですね。
ただ、一回治療するとそこがまた悪くなって、治してもまたそこが悪くなって、一回治療するとずーっとそこばかりが悪くなるもの、ってイメージがありますね。」
悲しかったのは、この部分です…。
もちろん、この方が悪いという意味ではありません。
- そんな結果を毎回患者さんに渡してしまっている歯科医療の現状
- 「繰り返すものである」と誤解する理由になった今までの処置や説明
に対する悲しさです。
もちろん、繰り返した原因は、Bさんの生活習慣などBさんに原因がある可能性もあります。
しかし、もしBさんに要因があるならば、治したところが毎回繰り返す、というよりは、多くの歯がどんどん悪くなっていくわけです。
原因として、
- 受けた治療が毎回、理想に満たない治療内容
- 再発のたびに「再発は仕方ないものである」という説明
この2つの経験がBさんには続いたので、そう思ったんじゃないかと考えてしまいます。
しかし実際には、このブログでいつもお伝えしているように、
歯科治療というのは、必要な内容をしっかり行えば、簡単に再発を繰り返すようなものではないと思っています。
現に、質の高い治療を行っている先生の患者様は、その後、健康なお口でメンテナンス期間を過ごせている現実があります。
私が院内で直接お話しできる患者様には、
なぜ再発するのか、また、なぜ歯科疾患は再発するものという誤解が生まれるのか、本当は何が起こっているのか、
などについて、ここでは表現できないこともたくさんお伝えすることがよくあります。
再発は仕方ないものではないです。
再発の限りなく少ない、理想の歯科医療は存在します。
全てはっきりとお伝えし、真実を知っていただき、クリアな世界で安心して医療を受けていただきたいです。
誰でも長い期間、Bさんのように治療や説明を受けていれば、再発に対して、仕方ないものだ、と納得してしまうことの方が多いでしょう。
繰り返しになりますが、理想の歯科医療を受ければ、お口の健康を作り保つことはそれ程難しいことではないはずだと思っています。
ところが、実際には理想の医療が簡単に受けられない現実があります。
そこには、理想の医療と保険診療の差、保険診療の限界、各医院の診療方針、経営方針、それによる診療システムなど、さまざまな要因が複雑に絡んだ理由があるでしょう。
しかし、専門家である我々歯科医療提供側が真実を理解し伝えなければ、患者様はもっと真実を知ることができません。
私にできること
=健康なお口を作り維持するために必要な内容を、全て明らかにし伝えること
をこれからも全力で、目の前の患者様に伝えていきます。
患者様も、世の中の「常識」とされていることをよく観察し、自ら考えてみる意識はとても大事だと思います。
自分の人生は、自分の意識が選び、作るものです。
全ての人が、ご自分の体に関わる本当のことを、当たり前に知ることのできる医療との付き合い方ができますように。
皆さまが快適なお口と健康な体で、楽しい毎日を過ごせますように
YF DENTAL OFFICE
名古屋市千種区池下 ナゴヤセントラルガーデン内
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