歯ぐきが膨らんで痛い奥歯。(患者さん自らの意思による「選択」の話も)
こんにちは。
この記事を読んでいただいている方の中には、過去に歯ぐきが膨らんで痛くなった経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、「左下の奥歯が膨らんでいる。噛むと痛い。」と、受診なさった患者さんのお話です。
お口の中を診てみると、左下の奥歯の歯ぐきが膨らんでいます。
膨らんでいるのは、歯ぐきの中に膿が溜まっているためです。
そして、その原因は、歯の中が細菌感染していることです。
原因を取り除き、結果を生まない。
基本通りの治療が必要です。
「根管治療」や「歯内療法」と呼ばれる治療です。
患者さんには、「根っこの治療」と表現されることも多いと思います。
この病気に対しては、
歯の中に細菌が住んでいる限り、膨らみを潰して膿を出したり、歯ぐきにレーザー照射治療をしても、根本解決にはなりません。
また、抗生剤を服用しても、歯の中の細菌には届きませんから、一時的に腫れが良くなることはあっても、根本解決には繋がりません。
さらに、治療しないパターンとして、
「様子を見ましょう。」
と言われ、不安になって当院を受診なさる方がいらっしゃいます。
患者さんと担当の先生の間で、状態が共有できていて、かつ明確な方針を立て、患者さんが理解、納得なさっているなら、「様子を見る」は成り立つと思いますが、
患者さんご本人が理解できるだけの説明が得られなかったり、方針を共有できていないのであれば、「様子を見ましょう」は不安になりますよね。
大切なことは、「〜と言われた。」のではなく、どんな選択肢であれ、患者さんが自らの意思で選ぶということです。
この患者さんにも、今の状態の説明と、治療方針の相談を十分行い、よくご理解頂いた上で、ご自身の意思で治療方針を選択いただき、治療を始めました。
基本通り隔壁を作り、ラバーダムをして根管治療を行い、歯ぐきは綺麗に治りました。
今回は、最終的にセラミックの歯で治すことになりました。
セラミックの歯を入れる前に、プラスチックの仮歯で過ごしていただきます。
仮歯で過ごしていただくのは、歯ぐきの治癒の確認と、歯とそれを支える歯ぐき、顎や筋肉の機能の確認を行なうためです。
最終的な被せ物に移行する前の、大切なステップです。
日々の診療では、
・患者さんとの十分なお話し合い
・正確な診断
・基本に則った精密、丁寧な治療
を大切にしています。
特に、患者さんとのコミュニケーションにおいては、お考えやお望みをよく伺い、一番大切にした上で、患者さんが自ら考え、自分の意思で選択できるよう、写真、イラストなどを使って、できるだけわかりやすく説明することを心がけています。
また、
・なぜ病気になったのか
・病気のない健康なお口を維持するにはどうしたらいいのか
といった、これから先の健康につながるお話にも、重点を置いています。
できれば大変な思いで治療を受けるのは、これで最後にして欲しい、
もっと大切なことに時間とエネルギーを使って、人生を大切にして、楽しんで欲しい。
そのためには自分にできることは何か。
そんなことを考えながら、日々を過ごしています。
(キメすぎてて恥ずかしい感じですが…^^;)
皆さまが快適なお口と健康な体で、楽しい毎日を過ごせますように
YF DENTAL OFFICE
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