こんにちは。

今日は、歯周病治療の一例をご紹介します。

初診時。

わかりにくいかもしれませんが、歯ぐきが赤く腫れています。

↓解説用の同じ写真です。↓

丸の部分は、特に炎症が強く腫れています。

 

この炎症の原因は、歯周病菌の存在です。

歯ぐきは細菌に接していると、体の防御反応によって炎症反応を起こします。

炎症反応が起こると、歯ぐきは腫れます。
腫れるということは、血液がたくさんそこにあるということ。

 

血液をたくさん現場に運ぶことにより、

・細菌と戦う戦闘部隊=白血球を行き渡らせる。
・酸素を送り込む。
・老廃物を運び出す。

といった細菌との戦いを、効率的に行おうとしています。

 

このように、全身の免疫システムは、細菌に精一杯抵抗して、健康状態を保とうと頑張ってくれています。

 

...原因の細菌が、歯磨きで取り除かれることがなく、その場に居続けることも知らずに…泣

 

そこでおこなわれる歯周病治療は、原因=細菌を取り除くことそのものです。

具体的には、
1.毎日のセルフケアを確実にするための歯磨き練習。
2.自分では取れない硬くなったプラークや、歯石を専門の器具で取り除く。
を行います。

 

今回も、患者さんの歯周病の基礎知識の理解と、歯磨き練習をすることから歯周病治療を始めました。

歯磨き練習と、表面的なプラークを落としただけで、この変化↓

全体的に歯ぐきが引き締まって、スリムになっています。
患者さんのセルフケアの質が高いことが、この結果に大きく影響しています。

しかし、真ん中の歯の歯ぐきの際には、セルフケアでは取れない歯石がついていて、その周りの歯ぐきはまだ腫れています。

歯石が歯周ポケットの上にフタをしてしまっています。

これではポケットの中に、細菌が住み付きやすい環境を作ってしまいます。
この歯石も取り除く必要があります。

 

奥歯にも歯石がありました。

このように、多くの歯石は、歯と歯の間狭い空間で、なおかつ、ポケットの中にも入り込んでいます。

 

このような狭く、暗い部位にある歯石を完全に取り除くには、

・高倍率の拡大システム(拡大スコープやマイクロスコープ)と、十分な光量の専用ライト
・精密で歯ぐきに優しい処置ができる、小さく細い器具

を用いて、歯石除去を確実に行う必要があります。

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拡大して見る世界は、裸眼とは別次元です。

歯石が残っていれば綺麗に治りません。
そして、裸眼での治療では、完全に取り除くのはとても難しく、手探りで行う感覚に頼った処置にならざるを得ません。

その結果、歯周病治療は終わったけど、炎症が残っている、という状態になってしまいます。
もちろん患者さんのセルフケアがとても大事ですが、合わせてクリニックで行う歯石除去が綺麗に行われている必要もあります。

どんな処置でもそうですが、高倍率拡大視野で精密な処置を受けていただきたいと思います。

綺麗になりました。

次回来院時に検査を行い、治癒の確認をします。

 

歯科治療は、基本を確実に行うことがとても大切だと考えています。
スーパーテクニックもいいかもしれませんが、その前に、基本を確実に。

 

歯周病治療においては、

正確な検査、診断、治療計画、セルフケアの確立。
そして、
処置は、拡大してよく見える状態で行う。
最小限のダメージで、精密な処置で、原因を取り除く。

という、基本を確実に行うことで、多くの歯周病は治ります。

 

歯周病を治して健康を増進し、人生の質を上げられたら、素敵だなと思います。


皆さまが快適なお口で、楽しい毎日を過ごせますように
藤井歯科医院・副院長
藤井芳仁

名古屋市天白区植田
歯周病、インプラント、審美歯科、歯内療法、予防歯科、総合治療の
「大切な歯をできるだけ削らない、歯と神経を残す」歯医者|藤井歯科医院